夏の旅 ~静岡編~
こんばんは。ブリコラージュ店長です。
先日、世間のお盆休みも終わりかけた頃に2泊3日で静岡・伊豆方面に旅行に行ってまいりました。
普段は買い付けも含め海外に行くことのほうが多く、国内の温泉地に行くのは久々で、とても新鮮な
気分を味わうことができました。
短い日程でしたが、結構色々な所に行き、古いものに触れノスタルジーを感じる経験もできました。
最終日、大井川鐵道のSL(C11 190)に乗りました。別に鉄道マニアではないのですが、最終目的地の
夢の吊橋に行くために、どうせならSLに乗ろうと思い予約していきました。昭和15年製造の蒸気機関車で、昭和49年に熊本で廃車になった後、九州の個人の方が所有していたそうです。
商売柄、個人の方が廃車になったSLを買い取って所有していたという部分に妙に引かれてしまいました。どこに置いていたんだろう?とか、いくら位したのかな?とか、たぶん田舎の大地主みたいな人なんだろうな、と色々想像をめぐらせて、車内の説明アナウンスを聞いていました。
車両は、平成13年に大井川鐵道に来て、2年間の大改修を経てデビューしたそうです。車内は、座席をはじめ網棚、天井の扇風機、壁のフックまでオリジナルで、完璧な仕上がりでした。そして乗り心地は、以外に揺れも少なく安定していました。直角の座席はすごい久しぶりでしたが、なんか子供の頃に乗った電車を思い出して懐かしかったですね。もちろん私は、SLが現役で活躍していた時代の人間ではありません。
普通に一般路線を走るSLに乗るのは確か初めてだったと思いますが、かなり感動しました。SLに乗っていた他のお客さんもみんなとても嬉しそうで、大賑わいでした。また、沿線の住民の方や、大井川の川辺でバーベキューをしている人、沿線の温泉施設のお客さんもみんな盛大にSLに向かって手を振ってくれていました。SLってやぱっり形も良いし、汽笛の音も良い、力強くてわくわくする乗り物ですね。
ちょっと大袈裟ですが、やはり古いものは人間の手で手間を掛けて作られていて、今でもそれに触れる人の心をわくわくさせ、そして和ませる力を持っているとあらためて感じました。
全国から現役を引退した古い(レトロ)な車両を買い集めて運航しているこのマニアックな会社に、敬意を表したいと思います。
ちなみに私がその日一番の驚きの声をあげたのは、SL終着の千頭駅の隣のホームに機関車トーマスやジェームスなど4車両(4人)がこっちを向いて並んで停まっているのを見つけた瞬間でした。
その仕上がり具合は驚愕の素晴らしさ。日本の職人さん本当に凄いです!
今回の旅で伊豆半島(中伊豆~下伊豆~西伊豆)を車で巡り、いくつかの温泉地に行った中で感じたことを少し書きたいと思います。
たまたま私が行った場所だけかもしれませんが、温泉街、その周辺のお店、道中の国道沿いのお店や
宿泊施設で閉鎖した所や人の気配の無い所がたくさん見られ、時代から取り残され、くたびれ朽ち果てた建物がすごく多いことに驚きました。
以前から、日本では都市への一極集中、地方の過疎化といった言葉をよく耳にしますが、今回くたびれた廃墟の様な建物をたくさん目の当たりにして、恐怖すら憶えた次第です。日本はどうなってしまうんでしょうか? どうしてもイギリスと比較してしまいますが、イギリスでは地方都市でももっと活力があり、地元の小さな(個人経営の)店が地元の住民に支えられていて、それぞれがそれ相応に栄えているように思います。
日本では例えば一部の大きな温泉旅館だけが生き残り、近隣の小さな所は潰れていく、弱肉強食の状態が温泉街で起こり、また大都市以外の多くの都市で中小の各種お店が息も絶え絶えの状態にあり、画一的なショッピングセンターだけがなんとなく賑わっている現状は、街に全く個性が無くなり、中小の魅力的な店が減り、住む人も減り、やがて街に活力が無くなっていく危険な状態だと思います。これも時代の流れや高齢化のせいで仕方が無いと考える他ないのでしょうか? 日本にとって何かとても根深い、大きな問題のように以前から感じています。
人間って食べることとスマホだけあればいいのでしょうか?
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